「挫折禁止」は、1999年初頭に当工房の標識ネタとして制作された物で、当工房で意匠・商標登録しています。
元々は当工房の1コーナー
「言霊標識・規制標識」への投稿作品から生まれたものでした。その後、同人グッズとして製作をはじまり、一般市場向けに商品化されていた事もありましたが、今では製造終了し、自分で細々と製作しています。
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orz を元ネタに作った物だと思われている方も居られるようですが、全く別系統から生まれた物で、アスキーアートを起源とする物ではありません。作った当時は2ちゃんねるなどは存在しませんでしたから。古くからの常連さんならご存知かとは思うのですが、念のため。
この標識の言わんとしている事は
「挫折をするな」じゃなくて「挫折したままでいるな」って事ですので。人は挫折を経験しないと成長しませんからね。
Project挫折禁止
挫折禁止グッズ
当工房の同人グッズ通販の挫折禁止コーナーで挫折禁止グッズを販売しておりますので、よろしければどうぞ。
挫折禁止ギャラリー
「挫折禁止」をテーマに作った画像です。写真を合成したものが多いですが、標識はちゃんと実物大の標識模型を作って撮影してます。
挫折禁止と電線
昔住んでいた西荻窪のアパートの前の道路で寝転んで撮影した物。この写真のせいで、何処かに挫折禁止標識が立っている場所が実在すると思った人も居たらしい?
斬・不斬
タイトルは「スイカは斬れてるけど標識は切れてない」って意味。人間を善福寺公園で、スイカと日本刀を自宅で撮影し、国会議事堂の写真と合成した物です。ホンマに国会議事堂前でやったら捕まるでしょう。
勝訴までのヒッチハイク
挫折禁止標識の傍らで「勝訴」を目的地に掲げてヒッチハイクをする男の図。帰省した時に友人達と岡山の山奥でこっそり撮影。他のバージョンで「ぶぶ漬け」(=ヒッチハイクなどの人の助けは要らないの意)と言うのもありました。
挫折禁止との邂逅
土手で不意に挫折禁止と邂逅する旅人の図。取手付近の利根川土手で撮影。これに詩を付けた物もあります。
たたた
挫折禁止に添えるキャッチコピーとして「たたたたたかえ たたたたおれても」と言うのを使っていたことがありまして…詳しくは下の方の旧紹介文でも見て下さい。こちらにも収録しています。
ぶ り途中下車の旅
駅まで間に合わなかった男の図。皆さんはこの経験はありますか? 私は…「ノーコメント」とさせていただきますが、変な歩き方しながらコンビニでパンツを買ったことならあります。画像は改築前の騰波ノ江駅で撮影した写真をいくつか合成した物です。
撮影用の標識オブジェ
初代の実物大標識を作ったのが2000年でしたが、屋外に放置していたらかなり退色してしまいました。2008年末にプリンタを新調した際にφ90cmの特大サイズのを製作。並べてみると、その大きさと色褪せっぷりが解ります。これら以外に実物大標識オブジェを3つほど受注生産した事があるので、何処かに残ってるかもしれません。
金属製・実物標識
実際の道路標識のパーツを使って制作した「ほぼ本物」のφ60cm挫折禁止標識。「販売出来る物」を想定して試作したのですが、設置しやすい様にポールスタンドなど諸々を含めるとやはり3万円ぐらいになっちゃいますね。
昔の紹介文
昔公開していたProject挫折禁止の紹介文です。書いた当の本人も、こう言うソレっぽい紹介文は無粋で要らないと思っているのですが、こう言う物が必要な時もあるみたいなので。
■「挫折禁止」はライフスタイルの提案である。
ここぞと言うときに心を昂揚させる「努力」「根性」「必勝」といった言葉が廃れ、その効力を失ってから久しい様に思います。恐らくは、その言葉の裏に隠された嘘の部分…「努力すればなんでもできる」「根性で立ち上がれ」なんて言われても無理なものは無理であることに、皆が気付き、醒めてしまったからでしょうね。
しかし、この混迷する時代の最中、人々の心の支えとなる力強い言葉が不可欠です。そんな事をふまえ、「史上最強のエール」を目指して(※1)登場したのが、この「挫折禁止」(※2)です。
近頃、何かといえば使われる「癒し」という言葉にかまけ、安易に壁に立ち向かうことから逃げている人が多く見られます。しかし、我々は本当に病んでいるのでしょうか?「癒し」に病みつきになってないでしょうか?
「挫折禁止」は、そんな人々が忘れかけている、「情熱の炎を燃やして生きる」というライフスタイルの再起…つまり、「たたたたくましい生きざま」(※3)へと導くために生まれた新しい道標なのです。
■「挫折禁止」は相反する二つの顔を持つ。それこそがこの言葉の力の源である。
この「挫折禁止」とは、「挫折しないように生きろ」という事を言わんとしているわけではありません。長い人生において挫折を経験することは、とても重要なことであり、寧ろより多く経験する方が人間としての幅を広げる事になります。しかし、挫折することで、打ちひしがれ、長期間落ち込むことによって、その人の可能性を狭めてしまうのは、もったいないの一言につきます。「挫折禁止」とは、そんな「挫折してくよくよ悩み続けている状態」を禁止し、はやく立ち直ること促す物なのです。言うなれば「駐停車禁止」ではなくて「駐車禁止」の情熱版ですね。
また、この「挫折禁止」が道路標識「左折禁止」の洒落(※4)から生まれたのは明白…つまり、「挫折禁止」は、「お笑い」の属性も内在しています。ここが、「努力」や「必勝」といった言葉とは一線を画しているところです。これら従来からある言葉は、一片の曇りも許さない真面目さ、勤勉さを美徳としていた時代の産物です。しかし、そんな心を持った人が果たしていのか?と尋ねられると、答えは「NO」と言わざるを得ません。真面目すぎるのも息が詰まります。
これに対し、「挫折禁止」は、その成り立ちゆえに、およそ「勤勉さ」とはほど遠い、冗談やユーモアといった物にも寛容です。意味的には気を引き締めることを推奨しているが、時にはリラックスすることも必要であることを了承しているのです。
「真面目」と「不真面目」の相反する2面性…別の言い方をすれば、人がより充実した生活を送る上で重要な2面性をうちに秘めるている所こそが、この「挫折禁止」が持つ不可思議な力の根元なのです。
この「挫折禁止」が、何処かで誰かの歩みの後押しをしてくれる事を、切に願うばかりです。(※5)
「挫折禁止」は意匠登録番号 第1088025号・商標登録番号 第4388049号で登録済みです。勝手に商品化すると本気で痛い目に合います。
※1
別に「史上最強である」とは言ってません。目指しているだけです。目指すのは勝手ですから、嘘はついてません。
※2
げんれい工房の言霊標識への投稿作品が元ネタになっています。
※3
「たたた」とは「何度たおれてもへこたれず、勢いよく走り続ける様子。またはその足音。」と推測されます。胸に7つの傷がある人とかとは関係ありません。
※4
「左折禁止」の洒落、つまり「*ASETSU KINSHI」となる言葉は外に、「かせつ禁止」(架設、仮説など)と「らせつ禁止」(羅刹)が考えられますが、面白くないですし、使い道がありません。
※5
応援するだけなら、タダですから。「金を貸してくれ」とか言われても出しません。
とにかく、なんだかんだ好き勝手なことを書いてますが、すべては後からとって付けたの設定です。本気にしないで下さい。世の中そういうモンです。